八重も口にした 貴重なタンパク源として欠かせなかった食材
流通が発達していなかった江戸時代、内陸部に位置する会津地方では、新鮮な海産物を手に入れることがほとんどできませんでした。そのため、保存性の良い干物を活かした食文化が発展しました。中でも会津を代表する保存食といえば、「棒たら」が挙げられます。
たらは体長80cmほどの魚で、北海道から東北地方の日本海沖で獲られてきました。「棒たら」は、内臓を取り除いたたらを海水で洗って、1ヶ月程度かけて乾燥させたものです。北海道と大阪を行き来する北前船(きたまえぶね)によって、日本海からニシンや貝柱などの乾物類といっしょに、新潟港を経て会津へ運ばれてきました。
会津地方の人たちにとって大切なタンパク源であり、雪によって流通が途絶える冬はもちろん、1年を通して日々の食事には欠かせない保存食であった「棒たら」は、さまざまな料理として当時の食卓に並びました。その中でも「棒たらの甘煮」が有名です。

















