八重が学んだ「精神」。新島八重の人生・哲学を育んだ、福島の地。その精神を今に伝える名跡・文物・歴史を紹介します。

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新宮熊野神社(喜多方市)

いにしえの荘厳な趣を今に伝える新宮熊野神社長床

新宮熊野神社

長床(側面から)

会津は、奈良、京都に次いで神社・仏閣の多いエリアであるといわれ、古の歴史と文化がいまも色濃く残る土地です。新宮熊野神社は、天喜3(1055)年源頼義・義家親子が「前九年の役」で陸奥征伐に赴く際、武運を祈って紀州熊野から勧請創建したのが始まりと伝えられ、その後「後三年の役」で再びこの地を訪れた義家の命によって、応徳3(1085)年現在の場所に遷座されました。

新宮熊野神社

長床(正面)

古来から日本の聖地のひとつとされた熊野三山を祭るこの神社は、修験道の修業の地としても使われていたようです。また、新宮熊野神社は、鎌倉時代には、会津盆地西部一帯を治めた新宮氏の守護神とされ繁栄しました。会津の人々に信仰を伝える、大きな役割を担ったことでしょう。時代が下るとともに、会津葦名氏と新宮氏の戦いなど戦乱に巻き込まれ、神社も衰退していきますが、江戸時代になり、会津蒲生家により拝殿(長床)が建立。そして保科正之以降は、会津松平氏の祈願所とされました。

新宮熊野神社

大イチョウ

拝殿として建てられた「長床」は、直径1尺5寸(約45cm)の円柱44本が10尺(303cm)の等間隔、5列に並び、内部は仕切りや建具のない吹き抜け構造の壮大な建物で、国の重要文化財に指定されています。長床前には樹齢約800年ともいわれる大イチョウがあり、秋には辺り一面を黄金の絨毯に染め上げます。

新宮熊野神社

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